株券アレコレ

株券アレコレ;資産運用

資産運用を考える上で、『ポートフォリオ』というキーワードが必ずと言っていいほど関わってきます。この言葉はおそらく株初心者であっても聞いたことはあると思います。
ポートフォリオとは、もともとは紙バサミや書類入れのカバンという意味でしたが、このカバンにいろいろな証券を入れていたことが語源となり、最近では様々な種類の資産の組合せといった意味で「ポートフォリオ」という言葉が使われています。FXスワップでもポートフォリオは非常に重要です。

[株券アレコレ;ポートフォリオ]
資産運用におけるポートフォリオの考え方は、「分散投資」ということです。つまり、資産をすべて同じ金融商品で運用するのではなく、複数の金融商品に分散して長期的な資産運用を行う考え方です。資産運用には、「安全性」、「流動性」、「収益性」においてバランスをとる必要がありますが、異なる金融商品に分散して投資することによって実現しようとする方法です。

実際に自分のポートフォリオを作成する際には、「ライフプラン(人生設計)」がベースになります。ポートフォリオ運用はライフプランに合わせた長期投資であり、ライフプランの実行と達成に必要なツールの一つであると考えます。自分のライフプランに合った資産の組合せ(=ポートフォリオ)をつくることです。

例えば、長期投資が可能な資金がある場合は株式や投資信託の割合を高めたポートフォリオ、定年後の生活費を運用するならば、債券や預貯金の割合を高めるポートフォリオをつくることになるでしょう。長期投資比率を高めた上で、もう少し短期的な資産運用として、FXのスワップなどをポートフォリオに組み入れるのもアリだと思います。

株主の持つ権利

株券を持つ株主になるとどのような権利があるのでしょうか。今回は『株主の権利』についてまとめておきましょう。

[株券アレコレ;株主の権利]
会社の株を持つと「株主」となり、(1.)会社のオーナーとして、利益の配当を受けるなど経済的権利と(2.)議決権などの経営に参画する権利を持つことになります。

(1.)経済的権利……自益権
◆会社のオーナー(所有者)は出資者である株主であり、会社の利益は株主に帰属します。これを「利益配当請求権」といいます。
◆会社が解散をした場合には会社解散処理後残存する純資産を、株主は株式数に応じて獲得することができます。これを「残余財産分配請求権」といいます。

(2.)経営に参画する権利……共益権
株式会社においては、「株主総会」が最高意志決定機関であり、経営決定権限は保有株式数に比例します。株主の権利には、総会招集請求、役員解任請求、帳簿閲覧権などがあります。

こうした権利以外にも、「株主優待」として、配当時期などに会社のサービスを無料や割引で受けられたり、商品などを受け取ることができる場合があります。

このように株券を購入して、会社の株主になると権利が発生します。難しく考える必要はありませんが、株を購入して会社に出資するということは、会社のオーナーになるということなので、会社の経営や業績については厳しい目を向けていかなければならないでしょう。株券購入にはこのような権利が発生するということでした。

株券と株式会社の仕組み

今回は株券に関する基礎知識として、『株式会社』についてまとめておさらいしておきましょう。一般的に大きな事業をする企業は、株式会社という仕組みで運営するのが普通です。

事業を行っていくためには、資金が必要となります。お金をたくさん持っていて自己資金で事業を運営できる場合は何の問題もないのですが、このようなお金持ちは稀です。一般的には、自己資金以外にも資金が必要になります。

株式会社が資金を集めるためには、2つの方法があります。一つは、銀行や信用金庫などから資金を借り入れる方法です。いわゆる借金です。もう一つが株式を発行して、資金を調達する方法になります。

大きな資金を集めるためには、広く世間一般から出資者を募り資金を集めます。出資者に対しては、いくら出資してもらったかを証明するためのチケットを発行します。このチケットが「株券」になります。株券を持っている出資者のことを、「株主」と呼びます。

株券を持っている株主は、出資した会社が事業に成功して、利益を出せるようになったら、利益の還元を受けることが出来ます。利益の還元には、会社の稼いだ利益の一部から株主に支払う「配当金」や株券の転売によって利益を得られる方法などがあります。

銀行や信用金庫などで借金すると、利息が生じますが、株式発行の場合には利息が生じないので、出資者だけでなく、株式会社にとってもメリットがある資金調達方法になります。(※ 配当金には利息のような側面もあります)

株券の不発行制度

以前の商法では、原則として全ての株式について株券が発行され、その譲渡について株券の交付を要する建前となっていました。しかし、平成18年5月1日の会社法施行に伴い、株券の管理、紛失等のリスク、流通、株券の発行にかかるコスト削減をするために会社法上、株券を発行しないことを可能とする改正が行われました。会社法では、株券の発行・不発行は会社に委ねられ、株券は、定款の定めがある場合にのみ、発行することができることとなりました。

旧商法では、全ての株式会社は原則、株券発行会社でした。例外的に定款において『株券を発行しない』旨を定めた場合には、株券不発行会社となりました。ただし、譲渡制限会社においては、株主より株券発行の請求が無い場合には、株券を発行しなくても良いという規定があったので、実際には、中小会社で株券を発行している例はほとんどないのが実情でした。

平成18年5月施行の会社法より、上記の旧商法の原則と例外が逆転し、株券不発行が原則となり、例外が株券発行となりました。つまり、定款で株券の発行について何も定めなかった場合には、自動的に株券不発行会社となり、定款で定めた場合にのみ株券発行会社になるということになったのです。

会社法施行前から存続している株式会社については、法務局により登記簿謄本に『株券を発行する』旨の登記がされているので、定款を変更して『株券不発行会社』とすることによって株券発行の義務をなくすことが出来ます。

株券の歴史

株券の雑学として、株券の歴史についてみていきましょう。株式会社の仕組みと株式のはじまりは、オランダ東インド会社にその起源があるといわれています。

16世紀から17世紀の大航海時代、ヨーロッパでは共同資本により、貿易や植民地経営のための大規模な海商企業集団が設立されるようになっていました。有名なのが1600年に設立されたイギリス東インド会社です。もっとも、初期の貿易会社は、航海の都度出資を募り、航海が終わる度に配当・清算を行って終了する事業でした。そして、1602年に設立されたオランダ東インド会社は、継続的な資本を持った最初の株式会社だったとされています。

こうした商船会社はお金持ちから出資を募り、外国貿易による黒字を出資者で山分けするという事業でした。この山分けをするときに自分が出資者であることを証明するツールが現在の『株券』の起源というわけです。しかし、嵐や海賊に襲われたりすると、出資金は全てオジャンですというハイリスク・ハイリターンなもので、博打的要素がかなり強い投資だったといえます。

一方日本では明治維新期に活躍した坂本竜馬が作った「亀山社中」という商船会社が最初の株式会社だと言われています。当時はまだまだ株式会社と云えるほど本格的なものではなかったようですが、後年その事業を母体として岩崎弥太郎が三菱財閥を作り上げるきっかけになったわけですから、坂本龍馬には先見の明があったといえますね。

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